法人カードでもキャッシングができる?限度額や金利をビジネスローンと比較

法人カードにキャッシング機能が付いていなかったり、キャッシングできなくなっているのは、借りたお金を事業性資金に使わせないため。そのため事業性融資は専用のカードローンやビジネスローンで借りるのが常識になっています。
しかし事業性融資ではない、という前提のもと、個人事業主カードなど一部の法人カードではキャッシングできるものもあるようです。企業を対象に発行される法人カードでキャッシングする方法や、ビジネスローンと比べたメリット、デメリットを紹介します。
法人カードのキャッシング機能とは?
キャッシング機能付帯の法人カードは少ない!個人事業主向けの法人カードならOK!
法人カードというのは、法人経営者や個人事業主などが利用することのできるクレジットカードですが、クレジットカードであっても法人カードの場合は原則としてキャッシング機能というものは付帯しません。というのも法人カードは事業性融資を許可していないからです。
法人カードでキャッシングできないのは事業性融資が禁止のため
クレジットカードのキャッシング機能というのはカードローンと同様に、基本的には個人向けの無担保融資であり、事業性融資とは異なります。
法人ではなくあくまでも個人で仕事をしている個人事業主向けの法人カードであればキャッシング機能の付帯するものもありますが、法人を審査対象とする経営者向けの法人カードにはキャッシング機能が付帯しません。
キャッシングで借り入れできる法人カード3選
キャッシング限度額100万円!個人事業主カード
オリコ 法人カード EX Gold for Biz
キャッシング限度額最高300万円!法人プラチナ
セゾン プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
キャッシング限度額50万円!法人経営者カード
三井住友ビジネスカード クラシック/for Owners
法人カードでキャッシングができない理由
キャッシング機能付き法人カードが少ない理由は事業性融資のリスクが高いため!
さらに、法人カードでキャッシングしたお金をどのような用途で使用されるのか不透明なため、法人カードにはキャッシング機能が付帯されないようになっているのです。
キャッシングしたお金を仕入れの精算に使用するのか、それとも従業員の給料に使うのか、それとも融資金の返済に充てるのか、新しく始める事業の元手に使うのか――?
といったように、事業性資金として利用されてしまう場合は経営自体が安定していないことになりますので、貸し倒れリスクも高まってしまうのです。法人で経営が安定していればそもそもキャッシング自体しないはずです。
法人カードでキャッシングできるのは代表者個人の信用で発行する個人事業主カード
そのため、法人経営者向けの法人カードには、あらかじめキャッシング機能が付けられないようになっているのです。安易にお金を借りられないようにしてあるわけですね。
逆に、法人経営者ではない個人事業主は、あくまでも個人の延長線上にあるため、法人カードであってもキャッシング機能が付帯されることもあります。法人カードでキャッシングができるもののほとんどは利用者個人を審査対象とした個人事業主カードです。個人事業主カードの場合、入会審査で審査されるのもあくまで個人の信用であり、法人としての審査ではありません。
ビジネスローンと法人カードのキャッシングの違いは?
ビジネスローンは事業性融資に特化したローン!法人カードのキャッシングとは大きな差がある!
法人カードにはキャッシング機能が付帯していない(一部個人事業主向け法人カードは除く)ため、事業性資金での借り入れを希望するならビジネスローンを利用するのが一般的な流れです。
一部キャッシング機能の付帯する法人カードもありますが、ほとんどの法人カードにキャッシング機能が付帯されていない以上、法人カードでキャッシングをするのは現実的ではありません。
法人がお金を借りるなら事業性融資に特化したビジネスローン!
その場合、主な借り入れ先の候補となるのがビジネスローンです。ビジネスローンにも銀行系とノンバンクがありますが、借りやすさや申込みのしやすさという点で、まずはノンバンクのビジネスローンを検討される方も多いです。
限度額★ビジネスローンは限度額が大きい!法人カードのキャッシング限度額とは大きな差!
ノンバンクで扱うビジネスローンの金利は、最高金利で概ね18.0%ほど、融資限度額は最高で500万円~1,000万円ほどが標準的な数字で、当然ながら不動産担保ローンともなれば金利も下がりますし、融資限度額も数億円以上も可能です。
一方、クレジットカードのキャッシングの金利は15.0%~18.0%ほどで、限度額も数十万円~100万円ほどです。金利こそノンバンクのビジネスローンと変わりませんが、融資限度額に関しては圧倒的な差があります。
金利★法人カードのキャッシングもビジネスローンも金利は大きな差がない!
仮に、法人カードにキャッシング機能が付帯していたとしても、事業性資金として利用するならビジネスローンを利用した方が負担も小さく済みます。なぜなら、最高金利こそどちらもさほど違いはないものの、高額な借り入れができるビジネスローンの方が借入額によっては低金利で利用できるからです。仮に500万円借りたとしたら、適用金利は10%未満で済むからです。
限度額が高く高額な借り入れができる分だけビジネスローンが有利
もし500万円の資金が必要だったとすると、最高でも100万円程度しか借りることのできないクレジットカードのキャッシングを年18.0%で借りて、残りをビジネスローンで借り入れするよりも、最初からビジネスローンで500万円の借り入れをしてしまった方が金利面での負担も軽くなります。
法人カードの目的はキャッシングではなくビジネスシーンへの活用!
先にもご紹介したように、個人事業主向けの法人カードなど、一部キャッシング機能の付帯する法人カードもありますが、法人カードはキャッシュフローの改善や経理業務の効率化など、ビジネスシーンに活かしてこそ活用度がアップするアイテムです。
キャッシングではビジネスローン!法人カードはメリットが薄い
最初からキャッシングを利用目的としてしまうのは賢い選択とは言えません。計画性に沿った融資を検討するなら、クレジットカードのキャッシングではなく、事業性融資に特化したビジネスローンを検討したほうがおすすめです。
法人がお金を借りるならキャッシングよりも銀行融資
一般的なクレジットカードのキャッシングやビジネスローンの金利は割高!
ここまで、法人カードのキャッシングやノンバンクのビジネスローンについて述べてきましたが、実際に資金調達を検討するなら、まずは銀行や公的融資から検討するのが一般的です。
銀行のビジネスローンや公的融資の場合、クレジットカードのキャッシングやノンバンクのビジネスローンと比べて遥かに低金利ですし、公的融資であれば返済は半年後からでOKといったものも存在します。
法人はキャッシングやビジネスローンよりも銀行融資がおすすめ
最初から敢えて金利の高い法人カードのキャッシングやノンバンクのビジネスローンを考えるのはおすすめできません。銀行や公的融資なら年率10%未満で借りられるタイプもありますので、金利差で考えた場合のメリットは計り知れません。
法人カード、ノンバンクのビジネスローン、銀行、公的融資をそれぞれ比較
では実際に、法人カードでのキャッシング、ノンバンクのビジネスローン、銀行融資、公的融資それぞれを比較してみましょう。
法人カード | ビジネスローン (ノンバンク) |
銀行融資 | 公的融資 | |
---|---|---|---|---|
金利 | 概ね12.0%~18.0% ※借り入れ額により異なる |
概ね6.0%~18.0% ※借り入れ額により異なる |
2%以下~15.0%程度 ※各銀行や借り入れ額により異なる |
数%程度 ※政府系金融機関なら1%台程度 |
融資額 | 0~300万円 ※法人カードにより異なる |
1万円~1,000万円程度 ※借り入れ先により異なる |
数百万円~数千万円程度 ※借り入れ先により異なる |
数百万円~数千万円程度 ※利用する公的融資制度により異なる |
メリット | クレジットカードで手軽にキャッシング機能を利用できる | 銀行よりも審査ハードルが低く審査期間も短い | 低金利で融資額も大きい | 低金利で融資額も大きい 返済開始が6ヶ月後など比較的余裕を持った返済が可能 |
デメリット | 金利が高く限度額が低い キャッシング機能が付帯する法人カードが少ない |
金利が高い 数千万円以上の融資には対応しにくい |
審査が厳しい 審査期間が数週間に及ぶこともある |
審査期間が長い 審査が1ヶ月以上かかることもある |
仮に法人カードにキャッシング機能が付帯していても長期的な借り入れには不向き!
仮に、法人カードにキャッシング機能が付帯していたとしても、金利面では銀行や公的融資とは大きな開きがあります。キャッシング機能は確かに便利ではありますが、長期的な借り入れには不向きです。
キャッシング機能はあくまでも短期返済の見込みがある場合にのみ利用するようにし、長期返済での借り入れを考えるなら金利負担の少ない銀行融資や公的融資を優先して検討するのが望ましい方法です。
法人カードのキャッシングまとめ
法人カードのキャッシングはあくまでも緊急的な事情のみで利用するのがベスト!
キャッシング機能の付帯する法人カードは非常にレアで、ほとんどの法人カードにはキャッシング機能が付帯しません。仮に、キャッシング機能が付帯していたとしても、できれば緊急時以外は利用しないようにするのがいいでしょう。
資金調達のための借り入れはノンバンクのビジネスローンや銀行融資を利用する方がクレジットカードのキャッシングよりおすすめです。
クレジットカードのキャッシングでは金利も高く、返済が長期に渡れば財務を圧迫しかねません。利用するなら少額を借り入れするようにし、短期返済を心掛けるのがベストです。
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