クレジットカード払いは怖い? 日本人がクレジットカードを使わない理由

クレジットカードの使用に躊躇する日本人

日本人がクレジットカードを使わない理由とは?

欧米諸国では、古くから小切手やトラベラーズチェックが普及していたこともあり、現金以外の決済方法に慣れていました。そのため、クレジットカードの普及は早かったといわれています。
一方、日本には欧米諸国のような習慣はなく、そもそもクレジットカードの必要性はほとんどありません。そのため、世界的にみると日本人はあまりクレジットカードを使わないといわれています。
なぜ、日本人はクレジットカードを使わないのでしょうか。まずは、クレジットカードの保有率から詳しく見ていくことにしましょう。

クレジットカードの保有率はどのくらい?

今回は2016年度にJCBが実施した「クレジットカードに関する総合調査」を参考にしながら、クレジットカードの保有率を見ていくことにします。下記の調査は、2016年9月にインターネット上で行われました。対象は20代から60代までの男女3,500名です。

クレジットカードの保有率(全国統計)

クレジットカード保有率
参照:株式会社ジェーシービー「2016年度:クレジットカードに関する総合調査」

ご覧の通り、2012年から保有率が徐々に減少していることが分かります。とはいえ、8割を超えていることから、多くの方がクレジットカードを保有しているといえそうです。また、1名あたりの保有枚数は平均3.2枚となっており、常に持ち歩いている枚数は平均2枚という結果となりました。続いて、属性別の統計も見ていくことにしましょう。

【属性別】クレジットカードの保有率

属性別クレジットカード保有率
参照:株式会社ジェーシービー「2016年度:クレジットカードに関する総合調査」

20代の男女の保有率がやや低かったものの、男性66.1%、女性74.9%と半数以上の方がクレジットカードを保有しています。年代が高くなると共にクレジットカードの保有率は上がり、全年代を通して女性の保有率が高めであることが分かりました。

以上の結果から、日本人がクレジットカードを使わない理由は、「保有者が少ないから」ではなく「何らかの理由で使わない人が多いから」だといえそうです。

なお、クレジットカードの保有率に関しては、参考にする統計資料ごとで若干前後します。とはいえ、ほぼ同程度の保有率になると考えていて問題ありません。

日本人はクレジットカードを使わない「現金主義」が多い

前述したJCBのデータから、日本人はクレジットカードを使わない「現金主義」であることが分かりましたが、ここで「現金主義」を裏付けるもう1つの資料を見てくことにします。

博報堂が2017年に実施した、「『お金』に関する生活意識調査のデータ」の一部をグラフにまとめました。

クレジットカードを使わない現金主義は約5割

決済手段別の使用割合(グラフ)
参照:博報堂「お金」に関する生活意識調査2017年

上記のグラフは、各決済手段別の使用割合をまとめたものです。調査対象は、16歳から69歳の男女(全国3,097名)となっています。実施期間は、2016年9月30日から10月5日までです。

決済の手段として最も多いのは現金となっており、クレジットカードは21.6%と現金の半数以下であることが分かります。ただし、ICカードやカードでのインターネット決済、デビットカードを含めると、約4割程度の方がカード決済を利用しているといえそうです。

以上のことから、日本人が「現金主義」というのは事実であり、クレジットカードを保有しているにもかかわらず、多くの方があえて使わないことを選択しているといえます。

クレジットカードを持っているのに使わない5つの理由

日本人がクレジットカードを使わないことには、どのような理由があるのでしょうか。主な理由を5つ挙げながら、詳しく解説していくことにします。

【理由①】クレジットカードを使わなくても困ることがない

欧米諸国の場合、盗難被害対策として現金を持ち歩かない習慣があります。万が一、強盗被害やスリ・盗難の被害に遭っても、カード会社に連絡をすれば被害を最小限に抑えることができるからです。

その点、日本では欧米諸国ほど深刻な被害に遭うことはありません。つまり、クレジットカードがなくても、現金さえあれば困ることはないのです。

また、スマホ決済やネット決済など、現金以外の支払い方法が浸透し始めたのは、ここ数年のことです。それまでは、支払い方法の手段がとても限定されていました。

そのため、年齢層が高くなるほど「今まで現金払いをしてきた」という理由から、クレジットカードを使わない傾向にあります。

【理由②】クレジットカードのセキュリティ面が心配

2015年9月に「個人情報保護法」が改正されてから、2017年5月30日より全面施行となりました。その間、個人情報漏洩のニュースが後を絶ちませんでした。また、ネットショップ経由で不正利用される被害も、年々増加の一途を辿っています。

このような背景から、クレジットカードの個人情報漏洩を心配する方が増加しているようです。多くのクレジットカードには、不正使用による補償がついているため、その点は心配いりませんが、漏れてしまった個人情報はあとから取り消すことはできません。

つまり、クレジットカードのセキュリティ面を懸念して、益々「使わない」選択をする方が増えていると考えられます。

【理由③】クレジットカードで失敗した経験がある

「ネットショップでクレジットカードを使い過ぎた」「海外旅行でクレジットカードを使い過ぎた」等の理由から、後日、高額な請求書が届いて支払いに苦労したという方は少なくありません。

クレジットカードの場合、現金とは異なりお金を使っている感覚が無いため、つい無駄遣いをしてしまいがちです。このような失敗を経験した方は、のちに「現金主義」となり、クレジットカードを持っていても使わない傾向にあります。

【理由④】クレジットカードは「借金」だと感じる

クレジットカードを利用すると、「借金をした」と考える方は多いようです。支払いを一時的に立て替えることができたり、高額商品を分割払いできること等から、確かに「借金」という捉え方もできます。

また、20代の頃に友人がクレジットカードで失敗しているのを見たり、「理由3」で触れたように自らがクレジットカードで失敗した経験があると、「クレジットカード = 借金」となってしまうのは致し方ないかもしれません。

【理由⑤】クレジットカードを使うと金銭感覚が狂いそう

クレジットカードを使うと金銭感覚が狂いそうだからという理由から、「使わない」という選択をする方も多いといえます。

クレジットカードに対する正しい知識を持ち合わせていれば、金銭感覚が狂うようなことはありませんが、現金のように目の前でお金をやり取りするわけではないため、クレジットカードを計画的に利用する自信がない方は、どうしても現金主義となりがちです。

また「理由4」でも触れたように、クレジットカードで失敗した友人や家族、知人が周囲にいると、金銭感覚が狂うといった印象を持ちやすくなってしまいます。そのため、結果的にクレジットカードを使わなくなってしまうのです。

クレジットカードを使わない人は必見!「実行計画2017」で安全性が向上

前述した「クレジットカードを持っているのに使わない5つの理由」の中で、特に深刻なのはセキュリティの問題です。セキュリティが強化されないことには、クレジットカードを使いたくても使えない事態を引き起こしてしまいます。

ただし、そのような状況は、これから大きく改善される可能性があります。2017年現在、日本では総力を挙げて「実行計画2017」に取り組んでいるからです。

「実行計画2017」とは、クレジットカード取引のセキュリティ環境整備のことを指しており、2020年の東京オリンピック開催に間に合うように進められています。「実行計画2017」の具体的な概要について、詳しく見ていくことにしましょう。

「実行計画2017」でクレジットカード情報は厳重保護される

ここ数年の間で、クレジットカードの情報漏洩による事故、偽装カード取引、なりすまし被害が多発するようになりました。また、アメリカでクレジットカードのIC化が進んだことから、まだIC化が進んでいない日本をターゲットとした、国際犯罪多発のリスクが高まりつつあります。

そのような背景から、一般社団法人日本クレジット協会と経済産業省が中心となって「クレジット取引セキュリティ対策協議会」を発足し、クレジットカード取引のセキュリティ強化に乗り出したのです。

主な取り組みの概要は、以下のとおりとなります。なお、こちらの情報は、一般社団法人日本クレジット協会が作成した資料から引用しています。

◆「実行計画2017」における対策の3本柱

①カード情報の漏えい対策 カード情報を盗らせない
・加盟店におけるカード情報の「非保持化」
・カード情報を保持する事業者のPCIDSS準拠

②偽造カードによる不正使用対策
・偽造カードを使わせない
・クレジットカードの「100%IC化」の実現
・決済端末の「100%IC対応」の実現

③ECにおける不正使用対策
・ネットでなりすましをさせない
・多面的・重層的な不正使用対策の導入

引用:一般社団法人日本クレジット協会「クレジット取引セキュリティ対策協議会実行計画―2017―の概要について」

ここで注目したいのは、「①カード情報の漏えい対策」です。ようするに、カード情報を盗まれないための対策といえます。今まで個人情報漏洩事故を心配してクレジットカードを使わなかった方は、セキュリティ環境が整うことで使わない理由が解消されます。

セキュリティ環境が整ったとしても、不安を感じることはあるかもしれませんが、情報漏洩リスクの大幅な解消が期待されるため、改めてクレジットカードを利用してみる価値は十分ありそうです。

使わないと損をする!クレジットカードを使うべき5つの理由

広く知られていませんが、買い物や支払い等をする際に、現金を使うよりもクレジットカードを使った方が得をします。一般的には、クレジットカードを使った方が損をすると考えられがちですが、実際には使わない方が損をするといっても過言ではありません。

なぜなら、クレジットカードには様々なメリットがあるからです。代表的な5つのメリットを取り上げながら、詳しくみていくことにしましょう。

【理由①】クレジットカードの支払回数を工夫すれば手数料は無料

各クレジットカード会社では、支払い回数によって手数料が加算されます。多くの場合、1回払いやボーナス払いを選択すると、手数料無料で支払うことが可能です。そのため、手数料を懸念してクレジットカードを使用しないのであれば、支払い回数を工夫すればよいといえます。

たとえば、三井住友VISAカードの場合、カード手数料は以下の表のとおりです。

手数料のかかる支払い方法
種類 支払い方法 手数料
リボ払い 金額を事前に指定
一定額に分割し、毎月の支払い日に支払う
実質年率 15.0%
分割払い 指定の分割回数に均等分割
毎月の支払い日に支払う
実質年率 12.0%~14.75%
手数料のかからない支払い方法
種類 支払い方法 手数料
1回払い 毎月締め日までの利用金額を、翌月支払い日に支払う 不要
2回払い 毎月締め日までの利用金額を、翌月と翌月支払日に均等分割し支払う 不要
ボーナス一括払い 夏:12/16から6/15の利用分を、8月の支払い日に支払う
冬:7/16から11/15の利用分を、翌年1月の支払い日に支払う
不要

月々の支払いのために銀行から振込む場合、ATM手数料や振込手数料が掛ることがあります。1回の支払いにつき数百円程度の手数料とはいえ、年間を通してみるとそれなりのまとまった金額になるものです。

そのため、家賃や光熱費の支払いなど、固定費をクレジットカードの1回払いにすることで節約が期待できます。

【理由②】紛失・盗難の被害にあってもクレジットカードなら補償される

現金の場合、盗まれたり落としたりすると、戻ってくる可能性はほぼありません。運が良ければ戻ってくることはありますが、そのようなケースは稀です。一方、クレジットカードの場合、「紛失・盗難補償」が付帯しているケースが多く、被害に遭ったとしても補償されることがほとんどとなっています。

またカードによっては、オンライン不正利用補償やショッピング保険なども付帯していることがあるため、現金のみを利用するよりも安全性は高いのです。

【理由③】クレジットヒストリーができるためローン審査に通りやすくなる

クレジットカードを利用すると、信用履歴が残ります。信用履歴はクレジットヒストリーとも呼ばれており、住宅ローン・自動車ローンなどの審査に大きな影響を与えるものです。

日本では、信用履歴を「借金の記録」と捉える方が目立ちますが、本来は「信用の履歴」であり、クレジットヒストリーを作ることで信用力を築くことができます。

20代の若い頃は、それほどローンを組む機会はありませんが、良好なクレジットヒストリーを作っておかないと、30代以降になってマイホームを購入するときなどにローンを組むことができません。

クレジットヒストリーが白紙の場合、返済能力を判断する基準が無いからです。そのため、日頃からコンスタントにクレジットカードを使用し、ローン審査に通過しやすくなるきっかけを作っておいた方が賢明だといえます。

【理由④】クレジットカードを使うとポイントやマイルが貯まる

クレジットカードには、ポイントやマイルが貯まる特典がついています。マイルの場合は使い道が限られてしまいますが、ポイントは様々な商品と交換したり、商品券と交換したり、キャッシュバックとして還元できることがあるため大変お得です。

またドコモのdカードのように、ドコモ携帯電話の料金に充当できるケースもあるため、クレジットカードを使えば使うほど、生活費の節約につながることがあります。

ポイントの有効期限切れに気をつける必要はありますが、セゾンカードの永久不滅ポイントのような期間無制限のクレジットカードを選択すれば、期限切れを気にすることはありません。

【理由⑤】クレジットカードの優待サービスが受けられる

クレジットカード会員限定の優待サービスは、非常に魅力的なサービスの1つです。クレジットカードのポイントサービス以上に、大幅な節約が期待できることがあります。たとえばオリコカードの場合、以下の優待サービスを提供しています。

海外旅行サービス
  • 海外格安航空券サービス
  • 海外レンタカーサービス
  • 海外お土産宅配サービス
  • 海外デスク
  • 手荷物宅配サービス
国内旅行サービス
  • 国内航空券サービス
  • 国内レンタカー予約サービス
その他
  • フラワーサービス
  • オリコゴルフWeb

クレジットカードを使わないのは非合理的

今回、日本人がクレジットカードを使わない理由を調査して分かったことは、漠然とした不安や間違った知識から、クレジットカードを使わない人が多いことです。

それは、「クレジットカードを持っているのに使わない5つの理由」のところで取り上げた理由からも伺うことができます。

自分の収入の範囲を越えた使い方をすると、毎月支払いに追われて大変な思いをしますが、クレジットカードの5つのメリットからも分かる通り、本来はクレジットカードを使わない方が損をすることの方が多いのです。

また、日本人の多くは毎月支払いのために銀行のATMや窓口に長蛇の列を作りますが、欧米諸国からするとこれは信じられない光景の1つといわれています。なぜなら、非合理的だからです。

銀行のATMや窓口から現金で支払いをすると、支払いのたびに振込手数料が掛るほか、場合によっては数十分から1時間以上も列に並んで待つことがあります。一方、クレジットカードで支払いをすれば、月に1回の支払いで済みますし手数料の負担もありません。

上記のような非合理的な状況を解消し、クレジットカードを「使わない」から「使う」日本人を増やすためには、まずクレジットカードに対する正しい知識を持つことから始める必要がありそうです。

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