
サクララウンジは、JALが運営する空港VIPラウンジで、いわゆる会員制のラウンジとなっています。ソフトドリンクやアルコール類、料理などを無料提供しているほか、シャワーなどの利用も可能な至れり尽くせりのラウンジです。
サクララウンジは誰でも利用できるようなラウンジではなく、ハイクオリティなサービスを受けられるがゆえにその利用方法もややハードルが高めです。そんなサクララウンジの魅力や利用方法などについてご紹介していきます。
JALサクララウンジとは?
「サクララウンジ」はJALが運営する航空会社ラウンジ!選ばれたVIPだけが利用できる
一般的に、空港で待ち時間を過ごす場所といえば、空港ロビーが一般的ですし、人によってはゴールドカードなどに付帯されている空港ラウンジサービスを使うか、1,000円ほどの料金を支払って有料でラウンジを利用する方法がよく知られています。
しかし、そうした一般的なラウンジの場合、観光シーズンともなれば結構混雑しますし、それに夏休みなどの長期休暇が加わると、とてもゆっくり過ごすことなどできないほどの混雑ぶりとなります。しかし、サクララウンジは選ばれた人しか利用できないため、混雑もなくゆったりと過ごすことができる至福の空間なのです。
サクララウンジは国内線と国際線で各空港に設置されています!一般の方は利用できません
サクララウンジは、国内線と国際線の両方に設置されており、設置されている空港は以下のようになっています。
路線 | サクララウンジ設置空港 |
---|---|
国内線 | ・新千歳空港 ・仙台空港 ・成田空港 ・羽田空港 ・小松空港 ・関西国際空港 ・伊丹空港 ・広島空港 ・松山空港 ・福岡空港 ・熊本空港 ・鹿児島空港 ・那覇空港 |
国際線 | ・羽田空港 ・成田空港 ・中部国際空港 ・関西国際空港 |
サクララウンジは会員制ラウンジのため、一般の人が「ちょっとサクララウンジで休もうか」と言って簡単に利用できるラウンジではありません。ゴールドカード付帯の空港ラウンジサービスでも利用できませんし、JALカードだからといって『JALプラチナカード』(年会費31,000円+税/マイル還元率1.0%~4.0%:100円で1マイル)を提示するだけで利用できるものでもありません。もちろん、AMEXやダイナースなどのステータスカードを所持していても利用できません。
サクララウンジを利用するためには、JALの上級会員になるなど然るべき条件をクリアしていなければならないのです。その条件の詳細については後述します。
唯一羽田空港の国内線だけは一般の人も利用できる!その方法とは?
ただし、羽田空港の国内線に設置されているサクララウンジについては、3,000円の料金を支払うことで利用することができます。料金は現金での支払いのみに対応しており、クレジットカード払いは不可です。また、利用のためには事前予約も必須です。

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サクララウンジ(航空会社ラウンジ)と一般的な空港ラウンジ(カードラウンジ)の違いは?
一般的な空港ラウンジは、例えば空港ラウンジサービスの付帯するゴールドカード以上のステータスカードを所持していたり、ステータスカードを所持していなくても1,000円程度の低料金を支払うだけで利用できるものです。カードラウンジとか、ゴールドカードラウンジと呼ばれることもあります。
一般的な空港の場合、アルコールや食べ物に関しては有料のケースが多く、一方のサクララウンジは無料になります。また、ラウンジそのものの広さや内装も全然違います。一般的な空港ラウンジは人も多く狭いために混雑しますが、サクララウンジは利用者が限られていますし広さも十分なので混雑することがなく、ソファなどの内装も高級感がありゆったりしています。シャワールームもサクララウンジなら無料ですし、Wi-Fiなどの設備も充実しています。

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JALサクララウンジを利用できるのはどんな人?
では、一体どんな人がサクララウンジを利用できるのか、見ていくことにしましょう。
国内線サクララウンジ | ・ファーストクラスチケット保有者 ・JGCプレミア会員 ・JGC会員 ・JMBダイヤモンド会員 ・JMBサファイア会員 ・上級会員の同伴者 ・ワンワールドの上級会員(サファイア/エメラルド) ・クーポンを利用する ・羽田空港で3,000円を支払う |
---|---|
国際線サクララウンジ | ・ファーストクラスおよびビジネスクラス利用者 ・JGCプレミア会員 ・JGC会員 ・JMBダイヤモンド会員 ・JMBサファイア会員 ・プレミアムエコノミー(空港当日アップグレード利用の場合は不可) ・クラスおよびエコノミーの予約クラスY(韓国・グアム行きは利用不可) |
サクララウンジ利用の核となるのはやはりJALの上級会員になることがポイントになります。唯一、上級会員の有無に関係なくサクララウンジを利用できる方法はファーストクラスの利用しかありません。ちなみに、JALの上級会員になる方法については別記事にまとめてありますので、そちらをご参照ください。
JALプラチナカードでも簡単には利用できない!条件の厳しいラウンジだからこそ特別
サクララウンジは、ステータスカードを所持しているからといって利用できるものではありません。それが例え「JALカード」の最高峰である『JALプラチナカード』であっても、所持しているからOKというわけにはいきません。利用条件が厳しいからこそ、特別なVIPラウンジだというわけですね。
JALプラチナカード

プラチナカード特典が付帯した最高峰JALカード!
年会費(1年目) | 31,000円+税 | 年会費(2年~) | 31,000円+税 |
---|---|---|---|
還元率 | 1.0%~4.0% | 発行期間 | 約4週間 |
サクララウンジを利用できる方法は8つ!JALの上級会員になるのが基本
JALマイレージバンクやJALグローバルクラブの上級会員になる
上でもご紹介したように、サクララウンジを利用するためには、国内線であれば主に8つの方法があります。
- ファーストクラスの利用
- JMBダイヤモンド会員
- JGCプレミア
- JMBサファイア会員
- JGC(JALグローバルクラブ)会員
- ワンワールドの上級会員
- 上級会員の同伴者として
- 羽田空港のサクララウンジで3,000円支払う
ファーストクラスを利用すれば確実にサクララウンジの利用が可能ですが、JALの上級会員(JMBダイヤモンド・JGCプレミア・JMBサファイア・JGC会員)になれば搭乗クラスに関わらずサクララウンジが利用できます。
ワンワールドの上級会員を目指すならJALの上級会員を目指した方が現実的
ワンワールドというのは、JALの加盟する世界的な航空アライアンス(航空連合)です。このワンワールドに加盟している世界各国の航空会社で上級会員の資格(サファイアかエメラルド)を有していればサクララウンジを利用できます。
しかし、ワンワールドの上級会員になるのは各航空会社のマイレージプログラムで上級会員にならなければならないということなので、日本であればやはりJALが身近で貯めやすいマイレージプログラムですから、現実的に考えればJALの上級会員を目指してサクララウンジを利用するというのが一般的な方法です。
ちなみにJALのマイレージプログラムは「JALマイレージバンク(JMB)」ですが、それぞれの会員ステータスもワンワールドのステータスと連動しています。
JMBの会員ステータス | ワンワールドの会員ステータス |
---|---|
JMBダイヤモンド JGCプレミア |
エメラルド |
JMBサファイア | サファイア |
JMBクリスタル | ルビー |
つまり、JALの上級会員を目指せば必然的にワンワールドのステータスもアップするので、日本であれば最も身近なJALで上級会員を目指した方が早いわけですね。
JAL加盟航空アライアンス「ワンワールド」の上級会員になる
もちろん、ワンワールド加盟の他の航空会社――例えばアメリカン航空のマイレージで上級会員を目指す! というこだわりがあるのならそれはそれで全然OKだと思います。自身が最も効率的な方法だと思う手段であれば、それが最も近道です。
例えば、サクララウンジを利用するためにワンワールドでサファイア会員かエメラルド会員でなければなりません。最上位のステータスがエメラルドなので、少なくともサファイア会員以上のステータスが必要です。各航空会社のマイレージプログラムでワンワールドのサファイア会員に相当するマイレージプログラムのステータスは次のようになっています。
マイレージプログラム | 航空会社 | ワンワールドのサファイアに相当する会員ランク |
---|---|---|
JALマイレージバンク | JAL | JMBサファイア |
アドバンテージ | アメリカン航空 | プラチナ |
エグゼクティブクラブ | ブリティッシュエアウェイズ | シルバー |
ザ・マルコポーロクラブ | キャセイパシフィック | ゴールド |
フィンエアープラス | フィンランド航空 | ゴールド |
イベリアプラス | イベリア航空 | ゴールド |
ラタムパス | LATAM航空 | プラチナ |
エンリッチ | マレーシア航空 | ゴールド |
フリークエントフライヤー | カンタス航空 | ゴールド |
プリビレッジクラブ | カタール航空 | ゴールド |
ロイヤルプラス | ロイヤルヨルダン航空 | ゴールド |
S7プライオリティ | S7航空 | ゴールド |
フライスマイルズ | スリランカ航空 | ゴールド |
ワンワールド加盟航空会社の各マイレージプログラムでワンワールドのサファイア会員に相当するランクは以上のようになっています。これらマイレージプログラムで上級会員を目指せば、ワンワールドの会員ランクもアップしていきます。
JAL便のファーストクラスもしくはビジネスクラスを利用する
JALの上級会員やワンワールドの上級会員を目指さずにサクララウンジを利用したい場合は、国内線であればファーストクラスへの搭乗、国際線であればファーストクラスかビジネスクラスへの搭乗でサクララウンジを利用することができます。それほど飛行機を利用することもなく、たまに利用する際にサクララウンジも使いたいというのであれば、こうした方法があることを覚えておくのもおすすめです。
ただし、これが国際線のファーストクラスともなると料金も一気に跳ね上がります。そのため、国際線のファーストクラスを利用する人は羽田空港と成田空港に設置されている「ファーストクラスラウンジ」も利用できます。ファーストクラスラウンジはもはや高級レストランといった趣で、サクララウンジよりもランクの高いサービスを受けられます。

JALやANAなどのマイレージは貯まったマイルに応じて航空券に交換できます。JALの場合、そのまま航空券に交換するよりeJALポイントに交換してから航空券を購入したほうがお得なことも。
JAL上級会員に同伴して利用させてもらう
JALの上級会員やワンワールドの上級会員を目指すわけでもなく、ファーストクラスへ搭乗するわけでもないけれど、それでもサクララウンジを利用したい場合はJALの上級会員と一緒に同伴者として利用する方法もあります。JAL上級会員なら同伴者1名までサクララウンジを利用することができます。
しかし、この方法では必ず上級会員に同伴しなければなりませんので、サクララウンジを利用する方法としては除外してもいいでしょう。「自分でサクララウンジを利用する」という方法にはなりませんので、「こんな方法もあるんだな」くらいでとどめておきましょう。
家族や恋人とサクララウンジを利用したい場合はどうなる?
逆に、サクララウンジを利用する際に同伴者を同行させている場合はどうかといいますと、上のとおり、JMBサファイア、JGCプレミア、JMBダイヤモンドといった上級会員であれば会員ステータスカードを提示すれば同伴者1名まで無料ですし、仮に同伴者が2名や3名いる場合は、1,000マイルごとに1枚ゲットできるラウンジクーポンを利用すればOKです。
同伴者2名なら会員ステータスのカードを提示した上でクーポンを1枚、同伴者3名なら会員ステータスカード提示とクーポン2枚で利用可能です。ただし、JMBクリスタル会員の場合はラウンジクーポンの発行を受けることはできますが本人しか利用できませんので注意しましょう。
キャンペーンを利用する!ラウンジキャンペーンを見逃すな!
JALでは、時として期限内に決められた回数のフライトを利用するとサクララウンジを利用することができるというキャンペーンを行うことがあります。このキャンペーンを逃さなければサクララウンジを利用することができます。しかし、あくまでもキャンペーンですから、「いつでもどこでも」というわけにはいかないのがデメリットです。
dカード保有者でもサクララウンジを利用できるかも!プレミアムクーポン応募で当たる
『dカードGOLD』を所持している人であれば、週1回の抽選に参加できる「プレミアムクーポン」でサクララウンジのクーポンをゲットできるかもしれません。抽選のシステムですから、あくまでも「ゲットできるかも?」という表現になってしまいますが、サクララウンジのクーポンをゲットできれば2名まで無料で利用できます。夫婦やカップルでの旅行に活用できます。
羽田空港の国内線サクララウンジなら3,000円を払えば利用できる!
さらに、冒頭でも述べたように、羽田空港の国内線限定となりますが、一般の人でも3,000円を支払えば利用できる方法もあります(要事前予約)。一度利用したら病みつきになるとも言われるほどのサクララウンジですから、お試し感覚で一度利用してみるのもおすすめですし、ごくたまにしかフライトを利用しないという方にもおすすめの方法です。
20代なら上級会員でなくても利用できるチャンス!JAL CLUB ESTへ加入しよう
サクララウンジを年に何回も利用しようと考えた場合、やはりJALの上級会員であった方が何かと利便性も高めです。しかし、上級会員になるには「修行」と呼ばれるほどのハードルが立ち塞がります。特に若い人であればそう簡単に手の届くステータスではありません。
そんな、悩める若者におすすめなのが「JAL CLUB EST」への加入です。20代限定で加入できるオプションサービスで、この「JAL CLUB EST」の会員になれば年5回までサクララウンジを利用できるという特典が付帯します。上級会員でなくてもサクララウンジを利用できてしまうお得な付帯サービスです。
JAL普通カード

ショッピングマイルプレミアムで還元率1%!100円=1マイル
年会費(1年目) | 無料 | 年会費(2年~) | 2,000円(アメックス6,000円)+税 |
---|---|---|---|
還元率 | 0.5%~1.0% | 発行期間 | 約4週間 |
JALサクララウンジのデメリットと注意点
どうすればサクララウンジを利用できるのかを考える前にどうすれば上級会員になれるのかが大事
ここまで見てきましたように、サクララウンジを頻繁に利用するのであれば、どうすればJALの上級会員になれるのかをまず考える必要があります。ごくたまに利用する程度なら、羽田空港の国内線で3,000円を支払う方法や、クーポンなどを利用する方法がありますが、空港の利用機会が多い場合はやはりJALの上級会員になった方がメリットも大きくなります。
容易に利用することのできないラウンジだからこそ価値があるわけですが、そこに達するまでの道もまた容易ではありません。だからこそ、JALの上級会員を目指すことを「修行」と呼ぶわけですね。ハードルが高い分、デメリットにもなりますが、それを超えた先には大きなメリットだけが待っています。
JAL上級会員(サファイア以上)を目指すなら陸マイラーよりも空マイラーの方が有利
ここまでのご説明でもお分かりのように、サクララウンジを利用するならJALの上級会員になるのがおすすめですが、JALの上級会員を目指すためにはまず何よりもフライトの利用が必須です。
つまり、フライトを多く利用する空マイラーなら上級会員を目指しやすいのですが、ショッピングなどを中心にマイルを貯める陸マイラーでは上級会員を目指せません。
「ただマイルを貯めるだけ」であれば陸マイラーの方が効率的な一面もありますが、単純に「上級会員を目指す」という場合では、陸マイラーよりも空マイラーの方が有利になります。
JALサクララウンジのまとめ
頻繁にフライトを利用する人であれば、やはり待ち時間も充実させたいですし、そのためにはゆったりと過ごせるラウンジはとても重要な地位を占めます。ラウンジは数多くありますが、そんな数あるラウンジの中でも上質なサービスを受けられるサクララウンジはまさに特別な時間を与えてくれる空間です。
JALの上級会員を目指す人というのは、よほどの旅行好きか、もしくは出張が非常に多いビジネスマンというのが一般的な認識ですが、休日等を利用して「修行」に励んでいる人も実は相当数います。一念発起して上級会員を目指して修行に繰り出すのもおすすめですし、その前にまず羽田空港の国内線サクララウンジを利用してみた上で検討してみるのもおすすめです。

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